これからの子どもが必要とされる能力は◯◯力! その育て方とは?
今の子ども達が社会に出ていく十数年後には、コンピューター技術の進歩により、現在の職業が随分変わっているという話をよく耳にします。
「現在の半数以上の仕事がAI(人工知能)に取って代わられる」とか、
「20年後には、今ある仕事の90%が消滅する」と予告する人もいます。
そして、新たな職業も生まれるでしょう。
という事は、当然子ども達が求められる能力も変化していきますよね。
日本でも2020年度から、大学入試の大幅な見直しが行われ、学校での授業も変わりつつあると聞きます。
子ども達を取り巻く環境が、どんどん変化してきています。
この先、自分が経験していない教育を子どもが受ける訳ですから、どうしたら良いの?
と思っているママも多いのではないでしょうか?
今日はプレジデントFamily2017秋号に、面白い記事があったのでご紹介します。
プレジデント Family (ファミリー) 2017年 10月号 [雑誌] |
鈴木寛さん(文部科学大臣補佐官、東京大学教授、慶應義塾大学教授)の「いまどき子育て素朴な疑問」です。
記事は、学校教育が変わってきている今、家庭での教育や躾も変化が必要で、まずは親の考え方を変える事が必要だとか・・・
そして、子どもにはどんな力が必要で、どのようにその力を身につけていけば良いのか?
親ができる事は?という内容でした。
とっても面白かったですよ!
この先AIが進化するとどうなるの?
AIは、計測、計量できるものを正確に扱うのが上手な為、色々なところで言われているように、今まで人間がやっている仕事の半分以上は、AIが代わりにやる事になるだろうと予測されています。
しかし、思考、思索、感覚、感性、感情といった曖昧なものを扱うのは苦手な為、この先、人間に求められる能力は、そういった部分となりそうです。
これらかの時代に対応する為にも、教育から変わってきているのですね。
ではどのように変わっていくのでしょうか?
これからの学校教育は何が変わるの?
文部科学省では、下記の3つを教育改革の目標に掲げているそうです。
- 「個別の知識・技能」
- 「思考力、判断力、表現力」
- 「主体的に多様な他者と協働する力」
授業内容も、教師からの一方通行だった授業から、生徒が自分たちで、問題を発見・解決していく力を育成するアクティブラーニングを取り入れている学校が増えてきているそうです。
※具体的には、発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習、グループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワークなどが実施されるそうです。
子どもが必要とされる能力とは?
鈴木さんは、教育改革目標である下記3つに加えて、もう1つ必要だと言われています。
- 「個別の知識・技能」
- 「思考力、判断力、表現力」
- 「主体的に多様な他者と協働する力」
「夢中力」
何かにハマる力が必要だそうです。
夢中力が必要な訳は、人は寝食を忘れて夢中になっている時は、自分の頭で考え、自力で判断していくものです。
そして必要があれば、多様な他者と協働する事も厭いません。
なので、夢中力を持った子どもは、文部科学省の掲げる目標を自然に習得していく事になります。
また夢中力がある子の方が、独創性を磨ける可能性が高いからだそうです。
ではこの「夢中力」はどうすれば育つのでしょう?
「夢中力」の育て方 親ができる事
まず初めに、これさえやっていれば人生安泰という正解はないと言われています。
試行錯誤しながら、自分なりの答えを見つけていかなければいけないのですね。
その上で、親ができる事はなんでしょう?
親がすべきことは、「わが子の専門家」となって徹底的にわが子を観察し、わが子が何にハマるのか、何に不向きなのかを見抜き、そしてハマったものを伸ばすためのリソースを、適切なタイミングで提供してやることです。
ゲームでも、創造性を刺激するものもあるので、内容を吟味し、時間制限をしてやるのであれば、悪い事ばかりではないそうです。
また注意したい事は、子どもがハマるきっかけは沢山与えても、強制し過ぎない事、深追いもNGだそうです。
夢中力は、親が与えられる力ではなく、子どもが自発的に身に付けていく力です。
その為、「これをやりなさい」と強制しすぎる事は逆効果になるそうですよ。
もし、子どもに好きな事がないようなら、問題はおそらく禁止しすぎた親にあると考えた方が良いそうです。
自由に伸び伸び、子どもの好きなようにさせる中で、身に付けていく力なんですね。
親が出来る事は、その環境を作ってあげる事。
子どもが、夢中力を身に付けられる環境を作ってあげたいものです。
また、これからの時代はプログラミングと英語が出来なければならないのでは?
プログラミングや英語は何歳から始めたら良いの?お勧めの習い事は何?
と考える親も多いでしょうが、
この記事では、お勧めの習い事もないし、苦手教科を絶対に克服しなければならない訳でもない。また、子どもがハマった時期がその子にとっての適齢期だとあります。
ついつい、英語は小さいうちから始めなきゃ、なんて焦ってしまう気持ちも親なら誰でも持ってしまうものでしょう。
しかし、子ども自身を観察して、自発的に夢中になるものを見付けていく環境を整えてあげる事が、とっても大切だと改めて考えさせられました。
暗記中心の詰め込み教育で育って来た親世代からしたら、未知の世界ではありますが、今の子ども達が羨ましいです。
子どものうちから、学ぶ事は楽しいと感じやすい環境になって来ているようにも思います。
家庭でも、子どもの好奇心を潰さないように、夢中力を育てるきっかけを沢山与えてあげたいですね。